【PS3】THE LAST OF US

lastofus

発売してすぐにクリアしたのですが、ストーリー重視の作品を早々にネタバレ全開で書くのもどうかと思い放置していたら、すっかり時が過ぎてしまいました。
１周クリアしただけなので既に記憶も曖昧なので、全体の印象等ざっくりレビューしていきます。
ちなみに、ネタバレ込みで書いていくので今後プレイする予定のある方は絶対に見ないでくださいね。
物語が全てのゲームですから・・・

開発はアンチャーテッドシリーズでお馴染みのNAUGHTY DOGという事で、ゲームに引き込む演出はさすがです。
特に衝撃のオープニングはまさに「プレイする映画！」という感じで、グイグイ引き込まれました。
愛する人やパートナーとの決別、新たな出会い。
絶望的な世界で様々な状況に直面する主人公は、いったいどこへ向かうのか。
とにかく先が気になります。

カメラの切り替わるタイミングやアングルはアンチャーテッドで培った技術の集大成と感じましたし、荒廃した街や森林のグラフィックはPS3というハードの限界点に達した感じもします。
さすが、海外で大絶賛されただけのことはあります。

ただし・・・（ここからは割とネガティブになります）

雰囲気や演出以外の部分で個人的に気になる点が多く、ストーリーは気になるけどもゲームとしてはどうなんだろう・・・という気持ちの方が勝ってしまいました。
つまり、演出とゲームのバランスが取れてないと感じてしまったんですね。

個人的評価としては５段階評価で☆3.5くらいでしょうか。
世の中的には絶賛されているゲームなので高評価な意見はいろんなところで見れますので、あえて気になった部分を挙げて行こうと思います。

■微妙な操作性
アンチャーテッドから受け継がなくてもよい部分を受け継いでしまった操作性の悪さ。
ちょっとスティックを倒すだけで大きく動いてしまい、敵に見つかったり落ちたり。
アンチャから続くこのフワフワした感じはなんなのでしょうか・・・
今までよりはずいぶん改善されていたと思いますが、この動きがどうも合いません。

■謎解きや仕掛けがくどい
謎解きがメインのお話では無いにしても、あまりにも同じ事の繰り返しが多すぎます。
・コンテナ
・発電機
・ハシゴ
・水に浮いた板
行く先に困ったら、これのどれかです。それが何度も出てきます。

■敵の索敵範囲が曖昧
前回は大丈夫な距離感だったのに、リトライしたら全力でこっちに走ってきたり。
見えてないのかと思い素通りを待ったら、いきなり襲われたり。
雰囲気を楽しむゲームと言いましたが、結構死にます。

■ステルスゲーと思いきや
「サバイバル」がテーマなので、アイテムや弾薬の数が極端に少ないです。
バンバン売って感染者をなぎ倒すシューターではありません。
如何に効率的なルートを見つけ、敵に遭遇することなく進めるか。
そんなゲームだと思っていました。
いや、基本的にはそういうゲームなのですが一部のステージに「敵を全滅」する事によって進行フラグが立つものがあり、数多くの敵をかいくぐり苦労して目的地に到達するも一向に話が先に進まず、結局そのエリアの敵を一掃する羽目になりました。
進めてみて「なるほど」、敵を１人も倒さないで進んでしまうとこのムービーのセリフがおかしなことになってしまうわけですね。

■味方NPCがおかしい
一緒に行動する仲間たちはコンピューター操作です。
最近はかなり優れた行動を取るNPCも多いですが、基本的にはおバカ。
本作も例外ではありません。
「静かに！」と言っておきながら敵の近くでバタバタと走ったり、気付かれたくない敵に容赦なく攻撃を仕掛けたりします。
そんなイライラの救済措置として、一部NPCの行動は敵が感知しないようになっているのですが、それがまた滑稽です。
リアルな世界観を描いているにも関わらず、敵の目の前を全力で横切る味方NPCに対して全く反応しない敵。
思いっきり目の前にいるのに「あいつらどこ行った！」とか言われます。うーん。

■1周したらお腹いっぱい
ストーリーが重いよ！
とにかく人が死ぬし、荒廃した世界や精神的に追いつめられた状況下でのストーリー展開なので気分が沈みます。
しかも、そんな設定の中での1撃死ありのステルスゲームとなれば1回のプレイでも結構疲弊します。
また、通してプレイした「1作品」としての演出で
・街中や自然をただ移動する
・探索感を出すための広めに作られたマップ
といった所謂「余韻」のような部分が多く存在するので、1度物語を堪能したプレイヤーにとっては煩わしい部分になってしまいます。
強い武器で無双出来るとかそういう要素も無いので、もう一度あのストーリーを追うのはもういいです。

■ゾンビものといえば・・・
お馴染みのやつです。
途中からゾンビ（感染者）がほとんど出てこなくなります。「人間の方が怖い」的なやつです。
弾薬少なめのサバイバルだったのに、武装した人間が次から次へと襲ってきます。
結局、カバーしながらのドンパチを強いられ、なんのゲームだかよく分からない感じに。
そもそもインテーマは「感染者との戦い」ではないので「ゾンビもの」と括るのは違うと分かっているのですが・・・

以上、「ゲーム」として気になった点を書いてみましたが、本当に世界観は素晴らしくて没入したし、皆さんも絶賛しているキリンのシーンも素直に感動しました。1つの「作品」として考えるなら完成形なのかもしれません。

いろいろ不満はありつつも、次回作もしくはDLCが出た際は是非プレイしたいと思います。

dragon様のひとこと
DLCの続報が全くないけど、あんまり間が空くとどうでもよくなっちゃうよ（なりかけ）