パシフィック・リム
トレーラーを見た瞬間から、劇場で見るしかない!と決めてました。
巨大ロボットVS巨大怪獣、この小学生男子が飛びつきそうな夢のシチュエーションをアホみたいな技術と予算で作ってしまった映画です。
この設定と予告編を見て、何の食指も動かない人って日本男児でいるんですかね?
いや、いないでしょう。
これはもうね、絶対見るべきなんです。
■KAIJUが凄い
まず、怪獣のデザインが良いです。
アメリカ版ゴジラとかクローバーフィールドとか巨大生物が出てくる作品はありますが、どれもなんかイマイチなんですよね。
やたらリアル思考だったり、そもそも姿が良く分からなかったり。
でも、本作品は違います。KAIJUもしっかり格好良いです。
個人的には平成ガメラシリーズの2作目に出てくる「レギオン」が巨大生物デザインの最高傑作だと思っているので、それには及びませんが日本の特撮映画が好きな監督だけあってかなり研究してます。(ナイフヘッドの頭部はレギオンっぽいですね)
口周りのギミックとか、技を出す前の予備動作なんかも僕はそこまで怪獣マニアというわけではないですが、感覚的に「そうそう!この感じ!」とニヤリとしてしまう要素がたくさん詰まっています。
■ロボットが無駄格好いい
ちょっと古い、昭和のロボットって感じでしょうか。
鉄丸出しの装甲に、遅い動き。頭部にコックピットがあり、出撃前に本体と合体します。
基本的な攻撃は「打撃」で、胸にでっかい動力炉が丸見えで付いてたり、腕が3本あったり、両手が剣になったり、胸からミサイルが出てきたり・・・
そもそも、なぜ人型である必要があるのか、なぜそんな非効率な武器ばかりなのか。
だが、それがいいんです!
あれだけの巨大建造物を動かす技術があるなら、もっと効率的な兵器を作ることは可能でしょう。
でもそれでは、浪漫が無いじゃないですか!
それって、ロボット映画じゃないじゃないですか!
格好良さの真骨頂って、無駄にあると思うんですよね。
もちろん、無駄を省いた機能美って世に出てるプロダクトにはあると思うのですが、それって美しさであって格好良さではないんですよね。
ロボットに関しては完全に「無駄さ」が格好良さにつながってると思ってます。
そんな無駄だらけ、ゴテゴテ装甲のイェーガーは最高にかっこいいです!
■音楽が熱い
これはロボットものに限ったことではないんですが、エンターテインメント作品において「ここぞ」という時に流れる音楽って凄く重要です。
最近ではシーンの数だけ音楽を作るような作品もあり、一見こだわっているように思えるのですが結局作ってる側の自己満足でしかないんじゃないかと思うんです。
そんなに何種類も音楽があっても、こちらは1つ1つ覚えてないですからね。
多少のアレンジはあっても良いと思いますが、盛り上がるときはこれ!っていう音楽が決まっていると、自然と「音楽と映像」が結びついて、ストレートに感情が突き動かされます。
パシフィック・リムには、それがあるんです。熱いです!
作曲のラミン・ジャワディという方は「アイアンマン」の音楽を担当し「バットマン・ビギンズ」「パイレーツオブカリビアン」シリーズでハンス・ジマーのアシスタント経験もあるとの事で、これはもう間違いないでしょう。
と、いろいろ書きましたがとにかくこの作品には男の子の「夢」が詰まっています。
しかもそれは日本の特撮とかアニメが原点となっているので、ハリウッド作品でありながら我々の脳にスッと入ってきます。
まじめに考えたら全編が「突っ込み待ち」みたいな作品ですが、そんなこと忘れて
目の前に立ちはだかるKAIJUを、
立ち向かうロボットを、
熱い音楽を、
体で感じてください。
とにかくね、おっさんは見に行くべき!
ただ、こういう作品は本来日本で作られるべきだと思うんですけどね。
予算とか技術とか、いろいろ難しいのは分かるんですがちょっと残念です・・・
外せないのは分かるけど、途中ちょっと中だるみ感あるよね
コメントフィード
トラックバックURL: http://www.dragon3000.com/wp/wp-trackback.php?p=480